貧乏神が！

不幸は、自ら呼び込む。幸運は、誰かから与えられる。

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あらすじ

　現実離れするほど幸福に恵まれた生活を送る主人公・桜市子と、その主人公の幸福エナジーを吸い取りにきた貧乏神の二人が色んな騒動を引き起こすドタバタコメディ作品。

作品情報

原作・脚本	助野嘉昭、下山健人
制作	サンライズ
ジャンル	シュールギャグ、バトルアクション、ハートフルコメディ
放送期間	2012年7月 ～ 2012年9月
出演キャスト	花澤香菜、内山夕実、内山昂輝、戸松遥　など
話数	全13話

貧乏神が！の魅力

高飛車な主人公

　仏女津（ぶつめつ）市立泰庵（たいあん）高校に通う女子高生。市子は生まれたときから全てにおいて恵まれていたため、とんでもなく高飛車で性格の悪い子に育ってしまいました。
　他人が自分に嫉妬している姿を見るのが楽しいと感じるほど性格は我が儘で口が悪く、精神年齢も幼い。周囲の幸福エナジーを吸い取るという事実を知っても、周囲の人など知ったことではないと思って幸福エナジーを渡すことを拒否します。

　そんな性格もあって、クラスメイトの男子からは好かれて、女子からは嫌われるという極端な人間関係を築いています。過去のトラウマのせいで友達を作ることを恐れていたが、貧乏神とクラスメイトの協力により、少しずつですが性格が変化していきます。

　本当の「幸福」とは何か。そして仲間や、家族、大切なものが市子を人間的に成長させていき、しだいに明らかになっていく市子の過去にも目が離せません。

主人公の天敵である貧乏神

　貧乏神の紅葉はもう一人の主人公です。服装は赤のオーバーオールに「貧」と書かれた三角頭巾、そして左手に包帯を巻き靴が片方無い。まさに女性の貧乏って感じです。
　超ネガティブなのにいきなりテンションが高くなることがある不安定な性格。
　市子とは真逆に、災いをもたらす不幸エナジーがものすごく高いという、まさに貧乏神といったキャラです。

　市子の幸福エナジーを吸い取ることが使命ですが、強引に奪おうとしても彼女の幸運の高さで返り討ちに遭い奪うことができません。

　市子の隙を作るためにたびたび彼女の周囲で嫌がらせをするトラブルメーカーとなり、市子にとって天敵とも言える存在となります。
　市子と紅葉は敵同士みたいなものですが、幸福エナジーを巡って騒動を起こす二人は漫才のような面白さがありつつ、市子を人間性を良い方向絵変えていきます。

二人の関係性の変化

　市子は、性格が悪く自らも露悪的に振る舞っています。その原因は彼女が歪んだのは家庭環境と過去の友人とのトラウマにあります。そのため、友達に裏切られるのが怖いから他人に心を開こうとしていないだけで、性根の部分は優しい子で、色々な人との係わり合いの中でちょっとずつ成長していくという話の流れになっています。

　市子の本質を見抜いた紅葉は、テンション低めでノリが悪い市子に嫌がらせをしているだけのように見えつつも、彼女が正しい人間として変わっていけるように導いていきます。
　紅葉や他のクラスメイトたちのおかげで市子も徐々に心を開き、自分勝手な性格から他人思いの本来の性格に変化していきます。
　紅葉が自分のために動いてくれていることは分かっており、憎々しく思いながらも感謝の気持ちを持つなど、お互いのことを認めるようになります。

　はじめは、ただの天敵から徐々にライバル、ライバルから相棒へと関係性が変化していく過程が丁寧で、二人の友情が育まれていくのが微笑ましく感じます！